| マルツエキス…でんぷんに麦芽を作用させ、麦芽糖にします。また、カリウム塩を加えます。麦芽糖は、でんぷんが分解されて最後にブドウ糖になって体に吸収される、その前の段階の糖の一つですね。小腸でブドウ糖にまで分解されて吸収されますが、ある程度の量を取ると分解されきれずに大腸まで到達ます。そして、麦芽糖は腸内細菌で発酵します。有機酸ができます。有機酸は腸を刺激して蠕動運動を促進します。刺激といっても、麦芽糖はゆっくり穏やかに発酵しますので、刺激は緩やかです。カリウム塩は腸に水分をためる働きがあります。これも蠕動運動を誘発します。というわけで、麦芽糖は、カリウム塩の働きとあいまって、下剤として働きます。栄養として吸収もされるので、栄養を与えながら下剤としても働く優れものなのです。また、純粋に栄養分として、乳幼児の栄養補給にも使われます。 低カロリー甘味料の入っているガムとか飴をたくさん食べるとお腹がゆるくなる事があります。消化吸収がされにくい糖類を使っているからです。麦芽糖の下剤の作用はそれと似たものだと思ってくださったら良いと思います。 ちなみに、マルツエキスは、町の薬局でも購入できますが、医療用医薬品でもありますので、病院で出されるお薬としても使われます。
モニラックの成分はラクツロースです。人の消化管には、ラクツロースを単糖類に分解する酵素がないので、経口投与されたラクツロースは消化吸収されることなく大腸まで到達します。ラクツロースは周囲の組織から水分を引き込み、便をやわらかくします。また、腸にたまった水分は蠕動運動を促進します。ラクツロースはその作用をゆっくり発揮します。人においては二日ほどたって効きだします、猫さんにおいても少し様子を見たほうが良いと思います。 消化吸収されないのに糖尿病の人に注意とは?と思われるでしょうが、実は、モニラックの中には、少しだけ乳糖などの他の糖類が含まれているからなのです。 ちなみに、同じ作用ですが、作用が急速にあらわれるものは、私たちが腸の検査の前に無理やり飲まされる大量の水薬。あれです。
チネラックはプルゼニドと同じものですね!薬草のセンナの中の、有効成分であるセンノシドです。大変良く効く便秘薬ですが、排便時に痛みを伴うこと、習慣性があることなどから、気をつけて使ったほうが良いかと思います。
人においても、寝たきりの患者さんや、先天的に障害のある患者さんなどの頑固な便秘にもっとも有効なのはマッサージです。摘便も有効です。快適な排便が行えますよう、お祈りしています。
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