
今日はまりすけに一日ご奉仕をしました。
一時半から五時過ぎまで、まりすけのお散歩にお付き合い致しました。
自転車の前の籠にまりすけを乗せて出発進行で河原まで行ったのですが、工事をしている場所もあるため土壌が悪く、道ががたがたで、まりすけは伸びた爪が籠にひっかかるし、がたがたが気に食わないしで、だんだん機嫌が悪くなり、目的地直前で怒り心頭。
ハンドルを握る私の手をふがふが言いながら噛みだし・・・傷・・・私は人間がもしかして出来てるのかしらと思うくらい、それでも優しい声で、「ごめんねごめんね、もうすぐだから許してね」なんて言いながらいつもの場所に到着。
まりすけはお気に入りの場所に行き、そこで早速寝そべり小一時間。私は側の木の下で本を読んで過ごしました。
そうしているうちにまりすけはのっそりと立ち上がり、移動。
バーべキューをしている家族に可愛いなどと言われ、いい気になってその場で寝そべり、また移動。
今度は私はお付き合いしたくないような藪のなかに入り込み、そこでまた寝そべり、私は少し離れたところでずっと立ったまま、ひとりもんの犬が突然来ないか、そこは釣堀の側で、釣堀のお魚を貰って暮らしている野良の猫さんに遭遇しないかなど、立ったまま目をぎらぎらさせながら一時間強。
そしてまた移動するわけですが、移動するにあたって私が5m以上まりすけに近寄ると、うがーだのはーだの言われて、すみませんと言って立ち止まり、また5m開くのを待ち・・・そうこうして漸くふたりなかよく夕日を見ながら並んで座ってまたひととき。
まりすけもお散歩に満足してくると、私と一緒にいても良いと思うらしく、最後の当たりは「まりちゃーん」と呼ぶとすたこらすたこらと言うことを聞いて私の向かうほうに来てくれるようになります。
元気のいいときは、これがペガサス走りになって来てくれるわけです。
こうなってくると満足度が分かるので、それから少しでお散歩はおしまい。
久しぶりのお散歩だったので、満足して頂くのに本当に時間が掛かりました。ほんとに猫との散歩は難儀ですワ。
写真は私とまりすけのツーショット。私はまりすけのお散歩のほんものの影。影武者なんです。
まりすけは闘う猫です。
恐らく野良猫になったら地域を牛耳るほどのボス猫になったこと間違いなしと思えるくらいの・・・でも純情だからどうかな(親ばか)・・・他の猫ちゃんとも飛びまわって遊んだこともたくさんあるのだけれど、逃亡中に怖い目にも遭ったんでしょうね。
狂暴になったまりすけは発情したライオンのようです。ほんとにコワイです。その力強さったらもう・・・お散歩には私は必ず腰にGジャンを巻きます。
何かあったときに素手ではまりすけを押さえられないからです。
Gジャンを被せてめくらましをして持っていっているキャリーに放り込みます。
他の猫に会ってしまったときが一番大変。
犬は繋がれてると思ってまりすけがばかにしているので平気。
でも、この辺犬治安が悪くて、一人で遊んでいる犬が多いんです。
こーんな大変な思いをして、「もう2度と散歩なんかいかない!」と思ったことも何度あったことか。
でも、すぐに行っちゃうんです。まりすけが喜んでいるのが嬉しいんです。
・・・めっちゃ惚れちゃったってことですね。この暴君に。
こんな生き生きした自然を持った天然のねこが私なんかのところに来てくれて、私はこのねこの自然を自分と一緒にいてもらうために奪ってしまっていて(もちろん今の東京近郊ではねこはひとりでは生きられないけれど)、そのことが申し訳なくて仕方がないのです。
だから、出来る限り楽しいことをさせてあげたいとばかみたいに思っています。
困るのは若いカップルを見ると「かわいいぼくちゃん」みたいな態度で愛想良く寄って行っちゃうこと。
私、ひとりもんです(きっぱり)。カップルにまりすけが寄って行き「かわいい〜」なんて言ってもらうのだけれど、実はまりすけは狂暴でどこで気が変わって噛みつくか分からず、私は「すみませんすみません」なんて言いながら割り込んでいってまりすけを引き離さなければならないのです・・・もう、情けないったらありゃしない。
まりすけは2歳までカップルにべたべたに愛されて育った猫なので、そのことをどこかで覚えているのかもしれませんね。
なんか、切ない。
昨日はよもぎが良い香りを放っていて、帰って来たまりすけはほんのりよもぎの香りとお日様の香りと、まりすけの香ばしいマカデミアナッツみたいな香りが合わさって幸せな夕餉でした。
2004年9月20日