| 一昨年の6月9日の午後、14才の腎不全猫の最後の日に与えたところ、 気付け薬のように、ハッと正気?に戻り、嬉しい驚きでした。
腎臓が萎縮していくのでは無く、多嚢胞症と言われていたので、 同じ腎不全末期でも、数値も症状もいろいろだと思いますが、 計測不能数値に入っても、静かに静かに命は頑張りました。 私の無知で、大人しい静かな猫の異常に気づいてやれず、あまりに末期からの闘病だったのと、静脈点滴もしなかったので(その時、私に情報があったら、頑として頼んでいたと思う)、輸液以外にも「穏やかに過ごせるであろうモノ」として、 従兄獣医が「ホメオパシー」と「フラワーレメディ」の専門書&キットを見せてくれ、とても興味があって勉強し始めた事、言葉は悪いけど、モニター、実験台で、 この子に試したい・・というのが始まりでした。 この獣医がER並みに慌ただしく忙しいので、獣医師用キットのホメの処方は甘えさせて貰う事にして、Fレメディは、それから自分で調べ、カウンセリング、入手しました。 効果としては、ホメのある一種とF・レメディのトリートメントボトル(性格等からの各種レメディの調合希釈)は、うちの子には良かったと思いますが、 お守りの様な気分で購入したレスキューが、最後の最後に劇的だったのです。
最後の日、前日から予感がありましたが、夜中の3時頃、その頃、病室になっていた洗面所(どうしてもその場所に固執)の中央に作ったベッドを覗くと、軽い痙攣を起こしていました。 今までも知らないだけで何度も起こしていたのかもしれませんが、 初めて目の当たりにしました。「まだ待って・・」と焦りながら、レスキューを 取り出し、薄めるのも考えず、口内に数滴入れ、耳、体にすり込みました。 すると閉じていた目をパッチリと開け、半身をむっくり起こし、キョトンとした顔でこちらを見て、ふう〜っと落ち着きました。あの子猫の様なあどけない顔は、 やせ衰えた顔とは別猫みたいで、不思議でしたが・・。 ・・・そのままなら、また波が来てしまうだろうか、もう少しいて欲しい・・と、 こちらの我が儘で、ほんの少し輸液をし、たぶん半日後だろうと妙な逆算までして見守りました。トイレに行くつもりなのか、ベッドから這いだし、ホフク前進してお漏らし・・また前進・・お漏らし・・を数回繰り返し、「もう輸液分のおしっこが出たな」と実感したと同時に、尻尾の返事をしなくなり、抱き上げて少ししてから軽い咳を2回程してサヨナラでした。ちょうど半日後の夕方でした。
いろいろ後悔もありますが、今思うと、全てこの日に照準を合わせたかのように、 静かなお別れが出来、悲しい涙というより感動が大きかったです。 前日でも明日でも、遠方への早朝から深夜勤の繁忙期だったので・・。 この1日のオフ日の為に、今までしてきた色々があったのだなあと。
でも、あの時、獣医へ連れて行ってたら?入院?・・少し延命? 持ち直す?・・もし、たら・・ればですが、レスキューを与えた時の、あの あどけない顔、むっくり起きてこちらを見つめる顔に「ああ、酸っぱいねえ、びっくりしたねえ」と泣き笑いしながら、「もうこの顔が見られて十分です」と、猫の神様に託したような気持ちでした。 (黒猫を連れて新幹線に乗る前にも与えていますが、毎回とにかく静かですし、 到着後もケロリとご飯を食べます。これもかなり個体差ありですね)
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